CT73 補遺7

[C] LQ制御の要点をまとめると、次のようになるかな。 

【LQ制御】 可制御な制御対象

\displaystyle{(1)\quad %\left\{\begin{array}{ll} \dot{x}(t)=Ax(t)+Bu(t)\quad (x(t)\in{\bf R}^n,u(t)\in{\bf R}^m)\\ %z(t)=Cx(t)&(z(t)\in{\bf R}^q) %\end{array}\right. }

を安定化する状態フィードバック

\displaystyle{(2)\quad u(t)=-Fx(t) }

の決定法を考えます。一つの方法は,閉ループ系

\displaystyle{(3)\quad %\left\{\begin{array}{l} \dot{x}(t)=(A-BF)x(t)  \\ %z(t)=Cx(t) %\end{array}\right. }

の時間応答に関する評価規範として,2次形式評価関数

(4)\quad \boxed{\begin{array}{l} \displaystyle{J=\int_0^\infty (z^T(t)Qz(t)+u^T(t)Ru(t))\,dt\quad (Q>0,R>0)}\\ \displaystyle{z(t)=Cx(t)\quad (z(t)\in{\bf R}^q)} \end{array}}

を設定し,これを最小化する問題を解くことです。ただし、(A,C)は可観測対とします。これによる状態フィードバックのゲイン行列Fは,リッカチ方程式

\displaystyle{(5)\quad {\boxed{\Pi A+A^T\Pi-\Pi BR^{-1}B^T\Pi+C^TQC=0}} }

の解\Pi>0を用いて,次式で与えられます。

\displaystyle{(6)\quad {\boxed{F=R^{-1}B^T\Pi}} }

[P] LQ制御は、運動の自由度の連成を解きほぐすという意味の多変数制御を保証するわけではなさそうだ。やはり、運動の自由度の対応するアクチュエーションを工夫して、状態空間モデルを得ることが大切ということかな?

[M] LQ制御に関する証明については、次を参照するらしいよ。

まず閉ループ系の安定性を表す制約条件について

リャプノフ方程式

そして、一般の状態フィードバックについて

LQ制御

さらには、オブザーバベースコントローラについて

LQG制御

(詳しい説明は、あとで行う予定です。)