CT61 1次系の応答

Home Work 6.1

[P] 1次系の実用例としては、心臓のペースメーカがあるね。これはRC電気回路で、コンデンサへの充放電を繰り返しているよ。

[M] コンデンサの放電はいわゆる零入力応答(初期値応答)だけど、一般の外部入力があるときは非斉次微分方程式となって、数学的には面倒だね。でもテキストの説明は比較的わかりやすいかな。

[C] 1次系と言えば時定数、その説明には2通り(初期値応答またはステップ応答を用いて)あるかな。船舶分野では、1次系を「野本モデル」とよび、世界的に通用するらしいよ。その時定数は船が真っすぐ進むかどうか(進路安定性)の判断に使われ、なんと時定数が負の場合もあるというから驚きだね。

Flipped Classroom 6.1
[1]  (6.9)を用いた場合

\displaystyle{(1)\quad \begin{array}{l} y(t)=ce^{at}x(0)+\int_0^t ce^{a\tau}b\cdot u(t-\tau)d\tau\\ =1\cdot e^{-\frac{1}{T}t}\cdot 0+\int_0^t 1\cdot e^{-\frac{1}{T}(\tau)}\frac{K}{T}\cdot 1d\tau\\ =\frac{K}{T}\int_0^t e^{-\frac{1}{T}\tau}d\tau =\frac{K}{T}\frac{1}{-\frac{1}{T}}\left[e^{-\frac{1}{T}\tau}\right]_0^t\\ =-K(e^{-\frac{1}{T}t}-1) =K(1-e^{-\frac{1}{T}t}) \end{array} }

ちなみに、(6.8)を用いた場合

\displaystyle{(2)\quad \begin{array}{l} y(t)=ce^{at}x(0)+\int_0^t ce^{a(t-\tau)}b\cdot u(\tau)d\tau\\ =1\cdot e^{-\frac{1}{T}t}\cdot 0+\int_0^t 1\cdot e^{-\frac{1}{T}(t-\tau)}\frac{K}{T}\cdot 1d\tau\\ =\frac{K}{T}e^{-\frac{1}{T}t}  \int_0^t e^{\frac{1}{T}\tau}d\tau =\frac{K}{T}e^{-\frac{1}{T}t} \frac{1}{\frac{1}{T}}\left[e^{\frac{1}{T}\tau}\right]_0^t\\ =Ke^{-\frac{1}{T}t}(e^{\frac{1}{T}t}-1) =K(1-e^{-\frac{1}{T}t}) \end{array} }

[2]  t=0における接線の式は、傾きが\dot{y}(0)、切片がy(0)だから

\displaystyle{(3)\quad \dot{y}(0)t+y(0)=K\frac{1}{T}t+0=\frac{K}{T}t }

これがKの値をとる時刻はt=Tとなります。また、y(\infty)=Kだから

\displaystyle{(4)\quad \frac{K(1-e^{-\frac{1}{T}T})}{K}=1-\frac{1}{e}=1-1/2.718=0.632 }

[3] 図6.2の〇で示す点をクリックすればよいと言えます。