α制約LMI…Homework
[0] 自由系が漸近安定であるための必要十分条件は、行列の固有値がすべて複素左平面に存在することでした。でも平衡状態に復帰するその過程はいつも好ましいとは言えません。たとえば、平衡状態に復帰する速さが適切であること、その過程が振動的でないこと、そして適切なサンプリング周期をもつ(絶対値が極端に大きな固有値をもたない)ことが必要です。そこで行列の固有値が含まれる望ましい領域
を考え、そのための条件を線形行列不等式(Linear Matrix Inequality)で表します。
●準備として、次の命題をチェックします。
ここに出てくるまたははシュール補元(Shure Complement)と呼ばれています。
実際、次のように示されます。
これから
を得て、次が成り立ちます。
[1] 次の領域を考えます。
図1 領域
このとき、次の命題が成り立ちます。
●実際、まず領域が上図を表すことは、次のように確かめられます。
●次に、十分性は、とすると、次のように確かめられます(*は複素共役)。
さらに、とおくと、次が成り立ちます。
必要性については、あとで述べます。
演習B11…Flipped Classroom
α制約を調べる次のコードを説明せよ。
MATLAB |
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Note B11 Inversion Lemma
および
が成り立つことから、次を得ます。
特に、次が成り立ちます。