CT22 剛体振り子

Home Work 2.2

[M] (2.12)から(2.13)と(2.14)を得るところについて、説明するね。まず関数f(x)x=aの周りでのテーラー展開

\displaystyle{(1)\quad f(x)=f(a)+f'(a)(x-a)+\frac{d^2}{dx^2}(x-a)^2+\cdots }

に基づいて、次のf(x)の1次近似を考えるんだ。

\displaystyle{(2)\quad f(x)\simeq f(a)+f'(a)(x-a) }

ここで、x=\thetaf(x)=\sin\thetaの場合を考えると

\displaystyle{(3)\quad \sin\theta\simeq\sin(a)+\cos(a)(\theta-a) }

となるね。したがって、a=0の場合は

\displaystyle{(4)\quad \sin\theta\simeq\underbrace{\sin(a)}_{0}+\underbrace{\cos(a)}_{1}\theta=\theta }

また、a=\piの場合は

\displaystyle{(5)\quad \sin\theta\simeq\underbrace{\sin(a)}_{0}+\underbrace{\cos(a)}_{-1}(\theta-\pi)=-(\theta-\pi) }

これらを(2.11)に代入したものが、それぞれ(2.13)と(2.14)です。

訂正 初版での記述「(a=\theta-\piだから)、\sin\theta\simeq \theta-\piとして」は、「(a=\piだから)、\sin\theta\simeq -(\theta-\pi)として」に訂正させてください。

[P] 剛体振り子ではの周期はどうやって求めればよいのだろう。Flipped Classroomで考えるようだね。

[C] 2つの平衡状態の物理的な振舞いが、(2.15)と(2.16)の相違とどう関係しているか興味があるね。

Flipped Classroom 2.2
[1]  単振り子の振舞いは(2.7)で決まります。一方、剛体振り子の振舞いは(2.15)で決まります。したがって、そこに現れる行列の(2,1)要素を等しいとおいてみます。

\displaystyle{(2)\quad -\frac{g}{L}=-\frac{3g}{4\ell}\Rightarrow L=\frac{4\ell}{3}=\frac{2}{3}2\ell }

[2]  剛体振り子の長さ2\ellの2/3の長さの単振り子を準備すれば、周期が一致すると考えられます。