CT11 停止制御

Home Work 1.1

[M] 数学的には(1.1)と(1.2)を合わせた、次の微分方程式を構成しているだけだよね。

\displaystyle{(1)\quad m\dot{v}(t)+kv(t)=0 }

というか、これを想定して(1.2)を決めているだけでは?

[P] それはそうだけど、(1.2)は外力なので、力を発生する物理的装置が必要だよね。それはどうするの?

[C] 普通のものつくりでは、(1)の左辺第2項を専用のデバイス(減衰器)で入れるのだけれど、アクチュエータという汎用のデバイスを用いて同様のことをさせているんだ。このことを魔法のように感じることができれば、制御に魅力に嵌ってしまうらしいよ。

Flipped Classroom 1.1
[1]  t=0における接線の式は、傾き\dot{v}(0)=-1、y切片v(0)=1だから

\displaystyle{(2)\quad \dot{v}(0)t+v(0)=-t+1 }

これが零となる時刻はt=1となります。

[2]  各時刻における接線の傾きは、

\displaystyle{(3)\quad \left\{\begin{array}{ll} \dot{v}(0)=-e^{0}=-1\\ \dot{v}(1)=-e^{-1}=-0.3678794\\ \dot{v}(2)=-e^{-2}=-0.1353353\\ \dot{v}(3)=-e^{-3}=-0.0497871\\ \dot{v}(4)=-e^{-4}=-0.0183156\\ \dot{v}(5)=-e^{-5}=-0.0067379\\ \dot{v}(6)=-e^{-6}=-0.0024788\\ \dot{v}(7)=-e^{-7}=-0.0009119\\ \dot{v}(8)=-e^{-8}=-0.0003355\\ \dot{v}(9)=-e^{-9}=-0.0001234\\ \dot{v}(10)=-e^{-10}=-0.0000454 \end{array}\right. }

接線の傾きはすべて負だから接線は右下がりで、しかもその傾きの絶対値は単調減少で零に近づいています。接線の傾きは速度の微分だから加速度を表し、これが(負の値を取りながら単調増加で)零に近づくということは滑らかな減速を意味しています。

[3]  (3)より、基準となる時間T=\frac{1}{k}の5倍も経てば、十分零に近づいていることが確認できます。したがって

\displaystyle{(4)\quad 5T=5\frac{1}{k}=3 }

から、ゲインをk=3と決めます。