Utkin’s Observer…Homework
[1] 次の制御対象のモデルを考えます。
ただし、は列フルランク、
は行フルランクをもち、
は可観測対とします。
●行列を
の形にするために、座標変換
を行うと(は
を正則とする適当な行列)、次式を得ます。
[2] Utkinは次のオブザーバを提案しています。
ここで、と
は設計パラメータです。
通常のオブザーバは、出力の推定誤差 をフィードバックしますが、上のオブザーバは出力の推定誤差のスイッチング動作が加えられています。これにより、
の超平面に載せることが考えられます。
●(4.1)から(3.1)を辺々引き算して
ここで、座標変換
を行うと、次の誤差方程式を得ます
ただし
ここで、が安定行列となるように
が選ばれているとします。
●このとき、仮定
の下で、次の可到達条件が成り立ちます。
●これはSM標準形(7.1)に対してスイッチング関数を
と選ぶとき、スイッチング動作(4.2)によってとなることを示しています。このとき(7.1)から
を得て、も零の漸近するので、状態オブザーバ(4.1)が構成されていることが分かります。
[3] 以上の結果を数値例で確かめてみます。
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図1 Utkin’s observerのシミュレーション例